バイト最終日
今日がアルバイトの最終勤務日だった。
今日まで、誰にも「最後」であることを伝えられなかった。今日も、ぎりぎりまで「最後」にしようかどうか迷っていた。プロ野球選手が引退を決意する時も、そんな感じなのだろうかと思いながら。「最後」であることを、今日突然申し出るのは失礼だとわかっていた。でも、やっぱり今日で最後にすることを伝えた。
ここまで自分が優柔不断だとは思わなかった。
マネージャーの方々から、労いの言葉を頂いた。でも、実感がない。
オープン準備、トラックの荷受け、荷さばき、ホルボ、サンプル什器の組み立てなど、時には面倒で、時にはドキドキした、そんなひとつひとつの作業が、とても愛おしく思える。
うーむ、なんか、もやもやする。
感謝の言葉を伝えきれていない気がする。
ユニフォームを返却しに行く日に、手紙付きの差し入れを持って行くことにしよう。
手書きの文字で、精一杯、感謝の気持ちを綴ろう。